人間的相対性理論

アインシュタインは

物体を他の何かと比べることで

その物体の特性が確定するという

相対性理論を論じた。

光の速度と

他の何かを比べることにより

速く動くものには

重さが生じ歪んで見えたり

時間が遅く流れることを

発見したのだ。

この相対性理論を

人間に置き換え考えてみる。

絶対性がない人間の世界では

他人や他の何かと

比べることをしない限り

その物の価値や基準や

自分で選んだ人生の明確さや

与えられた仕事の損得なんかは

語ることができないのである。

人間はいつも自分の幸せだけを

願いながら生きている。

しかし

毎日幸せなことばかりが

起こり続けていたとしたら

その数ある幸せの中から

幸せと幸せを比較してしまい

何かしらの不幸なことを

見つけてしまうだろう。

幸せなことなんて

不幸なことと比べない限り

幸せの価値は

わからないものである。

人間の世界では

アインシュタインが

相対性理論を論じる前から

相対性理論のようなことが

起こり続けている。

辛い経験を乗り越えてきた数が

多ければ多い人ほど

ちっぽけな幸せなことが

何倍もの幸せなことに変わり

感じることができるのだと

アインシュタインは

相対性理論の中で

人間に助言しているのだと

思うのである。

ばいなは