完成度の高い技術より
その人だからできる
味のある技術のほうが
心に染みるというか
温かみや魅力を感じる。
ミュージシャンで例えると
キース・リチャーズや
ニール・ヤングのように
すごい技術が
あるわけではないけど
その人にしかできない音を
出せる技術を持っている。
音や曲調を聴いただけで
その人の曲だとわかることは
素晴らしい才能だ。
僕らの仕事も
なんとなく似ているところが
あるような気がする。
技術は緻密で繊細で
文句の付け所がないけど
その人の味というものが
技術の中に組み込まれていないから
いつも同じような感じがして
なんかつまらない。
これといった特別なことを
しているわけではないけど
スタイルを見ただけで
ぽいよね、と言われるような
スタイリストのほうが
カッコよく思える。
では、
その人の味というものは
どうしてできるものなのか?
仕事をしていて
何かこだわっているものが
1つでもあれば
そのこだわりを
流行に流されることなく
こだわり続ける信念があれば
そのこだわりが
その人の味というものに
影響されていくものだと思う。
そして
ファッションや音楽に対しての
興味の度合いにもよってくる。
ヘアスタイルは
ファッションや音楽から
インスパイアされるものが多い。
この仕事をしているのに
ファッションや音楽に関心がないと
どこにでもいるような
平凡なスタイリストに
なってしまう可能性があり
その人の味というものは
生まれにくくなるだろう。
その人の味は
その人の個性と連動していて
その人の個性の向こう側のものが
その人の味として
表現されてくるのではないかと思う。
この仕事をしている限り
こだわり続けるものをもち
時代性に敏感になって
ファッションや音楽から
好きだと思えるものを
いっぱい吸収していけば
自分の味というものが
つくり出せるのだと
思うのです。
ばいなら
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