無無無無無

何も考えずに

ただひたすら無になって

ひとつのことに取り組む姿勢は

集中力を高めるために

大切なことだと思う。

しかし

無になることに依存し過ぎると

世の中の流れや周りの状況が

わからなくなってきて

だんだん顔が

無表情になってくる。

無表情になってしまうのは

自分以外のことに

無関心になるからなのである。

無関心になると無感動にもなり

最後は無気力になって

やる気がなくなってくる。

そんなふうに

無の使い方を間違えると

全てが無になってしまい

人生までもが

無になる恐れがあるのだ。

歳を重ねはじめると

何事にも新鮮さを

感じなくなる代わりに

自分は長く生きているから

何でも知っているというような

根拠のない自信が生まれ

好奇心が失われていく。

しかし無知なことは

何歳になっても圧倒的に続くもの。

生きていれば知るべきことなんて

無限に存在する。

何を知るのかではなく

何を知らないでおくのかが

重要な気がするのである。

知りたいことは徹底的に知り

そして時々無になって

そのことを追求することが

人生を楽しくする

方法なのかも知れない。

ばいなら